ガイアの夜明け 「逆境の技術者のグリーンサーキット」

ガイアの夜明け逆境の技術者…異分野への挑戦!

2015年7月28日放送  テレビ東京
江口洋介

この番組は、半導体業界から野菜作りへと進出した技術者の挑戦を紹介しています。
最近では、企業が自社の技術を異分野に活かす例が増えているようですね。
例えば、自動車ブレーキを製造しているアイシン精機が、ブレーキのクッションを使用したベットを作ったり、ヨネックスがカーボンの軽さを活かしたスポーツサイクルを作ったりしています。

富士通グループの工場が福島県会津若松市にあります。
2年前、富士通半導体事業の削減を行い、その中の一つの建物を閉鎖しました。
そしてその建物が野菜工場に転用されました。

半導体の製造部長だった宮部さんが野菜作りのリーダーに指名され、野菜工場に適した工場に転換するための努力をしました。
クリーンルームを利用して限りなく無菌状態で栽培することに成功したそうです。
その結果、新鮮さが2週間持続するキレイヤサイが完成しました。

また、液体肥料の与え方にも半導体技術が応用されています。
しかし、宮部さんは人員削減により多くの仲間を失った経験もあり、その思いは忘れられなかったそうです。
だからこそ、植物工場ならではの付加価値をつけることに尽力したのです。

特に、低カリウムで育てた野菜は、腎臓の障害で透析を受ける人などカリウムを摂取できない人々への需要があると考えられました。
しかし、最初は富士通はこの新しい事業に懐疑的だったようです。
さらに、番組では野菜工場第2弾の野菜として苺を検討したものの、花粉を撒き散らすリスクやカビの問題があるため諦めざるを得なかったと紹介しています。

その後、ほうれん草が次のターゲットに選ばれました。
ほうれん草はレタスと共に葉物野菜で人気があり、低カリウムなため苦味やエグみが少ない特徴があります。
しかし、ほうれん草の栽培においては、予想外のトラブルが起きたそうです。

これからも植物工場の技術の進化や、他の業界への技術応用に注目したいですね。
テレビ番組の内容からは、技術者の情熱や挑戦が伝わってきました。